愛知県常滑市前山には八百比丘尼の伝承が残っている。
むかし、前山に大変親孝行な娘がいて、いつまでも娘の若さと美貌がおとろえることがなく、800年も生きてしまったという「八百姫伝説」がある。
娘は800年目の誕生日に、諏訪神社の境内に穴を掘り、穴の入口に椿の木を植えた。
そして、「私はおいとまします。私がこの穴に入ったらどうぞ土をかぶせてください。椿の木が生きてくれましょう。この木が生きている間は、私もこの穴の中で生きているのです。」
と言って村人に別れを告げたそうだ。
その椿の木は今、諏訪神社の境内にある「八百姫神社」の小さな祠をおおっている。

八百姫にあやかり、古くから若い女性のお参りも多かった。

前山と諏訪神社は同じ地区にある
すぐ隣の知多市南粕谷の大智院にも、別の伝承が存在するのは面白い。


